第19号 社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす

━━ <社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす> ━━━
発行:株式会社スコラ・コンサルト 中堅・中小企業サポートグループ
      【経営者.com】⇒ http://www.keieisha.com

─────────■第19号 2008.03.17■───────────

「経営者.com」より、メールニュースをお届けします。
今回のコラムは、プロセスデザイナー・高木穣が変革活動を進めてい
くときの重要な観点である『超階層ネットワーク』について書いてい
ます。

「経営者.com」は、「社員を主役にする新しいトップダウンの形」を
目指している経営者の ために、5名のプロセスデザイナー(組織風
土改革の専門家)がお役に立つ情報をお届けしてまいります。

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      △▼ 『超階層ネットワーク』 ▼△
             
                プロセスデザイナー 高木 穣
【プロフィール】⇒http://www.keieisha.com/category/1155202.html
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『超階層ネットワーク』これは特に私自身が好んで使う言葉で、変革
活動を進めていくときの重要な観点です。私たちは、会社に変化を起
こしていくために、この『超階層ネットワーク』を意識してつくって
いきます。

■『超階層ネットワーク』とは

『超階層ネットワーク』とは何でしょうか?

簡単に言うと、「階層を超えた人と人とのつながり」です。たとえば、
経営者・部長層のキーマン・課長層のキーマン・一般層のキーマンが
会社を良くするために常に相談しあっているようなつながりです。

こういったネットワークが社内に形成されると、変化のためのいいア
イデアや動きが生まれてきます。それぞれの立場で、見えている風景
や感じ方、協力してもらいやすい人脈などが全然違いますから、その
「違い」の中で目的・目標を一にして話していくと、自分と同じ立場
の人たちだけでは考えつかなかったようなアイデアが生まれてきます。

■会社の動きを鈍くする「階層」の壁

通常、会社全体の動きをぎこちなくさせているのが、「階層」間の認
識の違いです。同じ人でも、昇進などによって立場が変わっただけで
その言動ががらりと変わる人もいるくらい、「階層」というものは人
の見方や認識というものに影響を与えます。

上位層の人は、その「階層」間の認識の違いを埋めようと、訓話や教
育で徹底することがあります。「経営者視点でモノを考えろ」とかト
ップの方が再三言っているケースは、自分の見方・認識をわからせよ
うとする現れです。

「階層」ごとに認識の違いがあるのは当然で、逆にその違いをうまく
つかっていこうというのが、『超階層ネットワーク』です。
一般社員は一般社員の感じ方、管理職は管理職の感じ方、経営陣は経
営陣なりの感じ方があります。それをお互い責めあうことなく、素直
に出していきながら、仕事のやり方を考えていけるようになると、そ
こから「階層」を超えた協力体制が築かれていきます。

■『超階層ネットワーク』での会話

たとえば、『超階層ネットワーク』のミーティングでは、こんな会話
がなされます。

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世話人A(課長代理クラス):「私たちの活動に対する認識が多くの
社内の人たちにありません。だから、改めて社長から、この活動の目
的を全員に発信していただけませんか?」

社長:「やっているつもりなんだけどなあ。」

世話人A(課長代理クラス):「社長は風土改革とはよくおっしゃっ
ていますが、それが何を目指すための活動なのかが伝わっていないん
です。社長がこれを通じて、実現したい組織の姿などをメッセージと
して出してください。そうすると、よりこの活動の意味合いが伝わる
と思うんです。」

社長「わかった。来月、年度の方針発表会もあるから、その時にも時
間を割いてきちんと話すことにする。」

世話人B(課長クラス)「あと、部長クラスのこの活動に対する認識
もマチマチだからなあ。うちの部長はどうもはっきりは言わないが反
対のように感じる。」

C部長:「部長クラスは正直言ってまだ認識がバラバラ。そこは私が
音頭をとって、定期的にミーティングを開いていくので、そこで認識
合わせができればと思っている。ちょっと時間がかかるかもしれんが、
やっていくつもりだ。時には若手がどんなことを考えているか、その
場でぶつけてもらうのを頼むかもしれないからよろしくね。」

世話人C(若手)「そこは若手で話しておきますね。まだ今の状態
じゃあ、怖くて意見言えないですけど。」

C部長:「部長連中は結構若手が元気ないことに対する問題意識は持
っているから、意外と聴きたいかもしれないよ。まあ、そのタイミン
グは状況を見ながら考えるから。」

**************

みなさんの会社にはこんな「階層」を超えたキーマン同士の相談や
お互い頼りあう会話があるでしょうか?

■「権力による支配」から「相互尊重による相談関係」へ

有無を言わせない「権力」を使って社員と接している度合いが多い社
長のもとでは、こういった「階層」を超えた相談関係はできにくいも
のです。

なぜなら、「階層」を超えたネットワークは、「権力を使って下を支
配する上下関係」とは対極にある「お互いの立場を尊重しあう」関係
性の上で成り立つからです。

社長の有無を言わせない、「権力」を使って無理に認識を合わせよう
とする行為は、下の方からすると「自分の感じているものを無視して、
人の感覚に従わなければならないのか」と思ってしまいます。そこに
「サラリーマンだからしょうがない」などとつぶやきつつ従順になり
すぎると、自分自身が感じる力が落ちてしまい、上から言われたこと
の指示待ちでしか動かない社員となっていくのです。

社長自身が、もっと上から下までみんなが協力し合う会社にしたいの
であれば、あるいはまた、会社内を顧みて社内に『超階層ネットワー
ク』が見当たらない場合、社長および会社自身の「権力」に頼る仕事
の姿勢を見直す必要があるかもしれません。


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第20号は、プロセスデザイナー岡村衡一郎がお届けいたします。
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━━ <編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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