第12号 社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす

━━━━ 社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす ━━━━
━━━━━━━━━━━━ 第12号 2007.11.15 ━━━━━━━━━━━

発 行−株式会社スコラ・コンサルト 中堅・中小企業サポートグループ
【経営者.com】⇒ http://www.keieisha.com

「社員を主役にする新しいトップダウンの形」を目指している経営者の
ために、5名のプロセスデザイナー(組織風土改革の専門家)がお役
に立つ情報をお届けしてまいります。

第12号は、プロセスデザイナー遠藤咲子がお届けいたします。
プロフィールはこちらをご覧ください。
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△▼第12号 “参画経営をつくり込む” ▼△
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先日、ある支援先の現場で定期的に開かれているオフサイトミーティングに
社長が参加されました。

目的は、現場の活動の進捗報告から経営に必要な事実を掴んでいただき、解
決の方向を現場と一緒に考えていただくことにありました。

その工場の現場の人たちは、毎月2時間の枠で、現場改善を目的に、どんな
テーマでもよいので自分たちで話し合い、よくしていこうという話し合いの
場を持っています。

もともとQC活動としてやっていたのですが、QC活動という名のもとでは
発表や資料作成に時間をとられてしまい、本来の改善活動が妨げられていま
した。

そこで、形骸的な進捗管理や資料作成を取り払い、活動そのものの時間を最
優先した改善活動として、オフサイトミーティングを行っています。

その分、実際には世話人と呼ぶメンバーたちがいて、全体を横串を通して見
ながら、「現場でできること」「工場長権限でできること」「経営会議にか
けるもの」に分類し、5W1Hで作戦立てをし、当事者たちと一緒になって
PDCAを回していっています。

社長が参加されたのは、その定例の世話人の作戦ミーティングでした。とい
っても、世話人たちのほうは、当初社長の参加は拒んでいたという事実があ
り、開催スタートから9ヶ月を経て初めての社長参加の実現となりました。

なぜ現場が社長の参加を拒んだかというと、社長というものはどうしてもあ
るべき論を言いたがり、話が一方的に長くなってしまうというトラウマがあ
るからでした。

これはよくある話です。人というのは目の前で起こっていることしか、多く
の場合イメージできません。

特に現場の社員たちは、現場がすぐに必要な機械の修理は待たされたままで
あるにもかかわらず、新たな設備やモノには費用を投入しようとしていると
か、必死で納期に間に合わせたものが納期になっても出荷されずに放置され
ているというような現状があり、会社がいくらあるべき論を押しつけてきて
も、内心では不信感が募っているのです。

だから、いくら経営から「改善をして生産性を上げないと利益は上がらない」
と言われても、現実を見ている彼らが、利益が上がる未来のことを想像でき
るようになるのは難しいのです。

いつものミーティングどおりにやることを前提に、社長の参加を世話人たち
は承諾しました。生意気に聞こえるかもしれませんが、社長に喜んでもらえ
る場を繕ってつくっても仕方ないことを彼らは十分承知しています。

もちろんそれは社長も同じで、現場の生の声を聞くことが最も必要だと思っ
ているのは社長自身なのです。

しかし、社長と社員の間に入って場を設定している人たちの「社長に嫌われ
たらおしまい」という心理がある限り、社長と社員との対話会なるものが結
果として意味の見出せないものに終わることが多いのです。

かくして、この場はそうならないよう私のほうで注意深く見守りながら、ま
ずはこれまでの活動の中で出てきたテーマをひとつずつじっくり見直し、方
向づけをしていきました。

「誰がいつまでにどのような方法で解決にむけ責任を持って動いていくか。」

ひとつの問題の背景を共有すると、本質的かつ重要な問題が見えてくる場合も
あります。そういった場合は、解決の打ち手も現場サイドから工場や部門、会
社マターへと移行していきます。

現場がやるべきことは自分たちで名乗りを上げていく。

こうして課題を整理しながら、現場が自分たちで責任を持って解決していく課
題が明確になっていくと、彼らの中に解決のストーリーや知恵はもともと潜在
的にあるので、俄然意欲が沸いてきます。

社長が目の前にいて、そのスポンサーも買って出てくれているという安心感も
あり、解決への条件は次々に整っていきました。

この様子を見ながら私は、「社長と社員が一緒に会社のことを真剣に考える参
画経営」とは、こういうプロセスのつくり込みで間違いないのだと実感したの
でした。

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第13号は、プロセスデザイナー高橋秀紀がお届けいたします。
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━━ <編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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