第11号 社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす

━━━━ 社長と一緒に会社のことを真剣に考える社員を増やす ━━━━
━━━━━━━━━━━━ 第11号 2007.10.30 ━━━━━━━━━━━

発 行−株式会社スコラ・コンサルト 中堅・中小企業サポートグループ
【経営者.com】⇒ http://www.keieisha.com

「社員を主役にする新しいトップダウンの形」を目指している経営者の
ために、5名のプロセスデザイナー(組織風土改革の専門家)がお役
に立つ情報をお届けしてまいります。

第11号は、プロセスデザイナー岡村衡一郎がお届けいたします。
プロフィールはこちらをご覧ください。
【プロフィール】⇒ http://www.keieisha.com/category/1155202.html

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△▼第11号 経営する人/しない人の境界線はないほうがいい(2)▼△
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■“うらやましがられる会社”をつくりたい

今回は、風土改革プロジェクト支援にお伺いしているA社の「変化報告」を
させていただきたいと思います。

A社は、ここ10年間で売上を倍増、業界トップクラスの取扱高を誇る卸売
業に成長。その先頭に立ち、様々な新しい取り組みを引っ張ってきたのが、
現在、専務取締役を務めているB氏でした。

B氏からの依頼は、「規模の成長は、実現することができた。これからは質
の成長を実現したい。イメージは、うちの社員が、まわりの人に会社のこと
を話すとうやらましがれるくらいの会社にしていきたい。」というものでし
た。

■伝わらない専務の思いと昨日の延長線で一生懸命に取り組む仕事のしかた

開始当初、すべての社員さんにお会いしてお話をうかがいました。そこでは、
専務の思いとはうらはらに、「内容仕事は好きだが、経営の考えていること
が分からない。業績は伸びたが、その分、こだわりたい部分に時間をさけな
くなってきた。その中で一生懸命やるしかない。」などといった声が多く聞
かれました。

“うらやましがられる会社”をつくりたいと考える経営者と、前提条件を変
えずに一生懸命仕事に取り組む社員の姿がありました。

その要因としては、背景情報が伝わらないが故の誤解、目指す方向の共有よ
りも具体的仕事のしかたを指示してきたマネジメント、会社の成長に合わせ
て前提条件や制約条件を変えることを望まれなかった仕事のしかた、その結
果として、本気で3年後を専務と共に考える社員の少なさなどがありました。

■本気で3年後を共に考える社員がいるから、“うらやましがられる会社”
に近づける

現在、経営者と共に3年後を考える社員さんが、社員さんの2割強、持ち場、
持ち場で経営(“うらやましがられる会社”づくり)に参画する社員さんが
増えてきました。
 
この変化を牽引しているのは、専務と参謀役を務めるC部長の二人のチーム
です。C部長は、年下の専務の苦手分野を無言ですべてカバーしています。

例えば、ついつい結論から伝えてしまう専務の方針説明に対して、個別に背
景情報を伝えて理解を深めてもらう動きや、元気のよい分、方針に不満をぶ
つけてくる社員に対して、自分から相談を持ちかけ、話し合い、不満を解消
するための当事者にしてしまう動きなどです。

プロジェクトが開始してから、専務、部長と私たちプロセスデザイナーが議
論した時間は、おそらく100時間以上になるでしょう。

この二人との議論のテーマは、いつも個人名をあげて、「○○のよさは?○
○にもっと活躍してもらうには何がいるのか?」です。すべて当人に伝わる
ものではありませんが、確実に変革当事者を増やすことに成功しています。

ここで言う変革当事者とは、前提条件や制約条件を変えるという動きをとも
につくっていける社員さんのことを指します。

今までは、こうしてほしい、ああしてほしいと業務指示命令系のコミュニケ
ーションが多かったのですが、現在は、本人が考えて答えを出すことを指示
し支援しています。

こうした取り組みにより、業績面では、月1千万円を越す収益の改善や、納
め先への提案でインストアシェアアップの伸びも複数で実現しています。

このことは、二人にとって、うれしい成果です。しかし、そのことよりも、
安心してバトンを渡せる社員、バトンを持ったら自分の意思で走りはじめる
社員の存在が増えてきたことが、何よりも嬉しい成果だと語っています。

本気で3年後を考える社員との取り組みが、“うらやましがられる会社”
づくりの推進力になっていることを実感しています。

■当たり前のことかもしれない、しかし、実践している会社は少ない

A社で現在、一番、やりがいを感じられるようになったのは、仕事に自分な
りの意味を見出しはじめた複数の社員さんもさることながら、専務取締役の
B氏、その参謀役を務める部長のC氏の両名のように感じます。

その理由は、時間的余裕をつくってくれる社員の存在、精神的余裕をつくっ
てくれる社員の存在が、経営としてやるべきことに専念できる環境をつくっ
てくれているからです。

社員を主役にする取り組みが、結果として、経営層が自分たちが取り組むべ
きことへの仕事の質を大幅に向上させています。

社員が育てば、経営者はそれ以上に育つと言ったら、おこがましいかもしれ
ませんが、支援をさせていただいている中での実感です。

現場情報は、当然、担当者である社員の方が詳しい。だから考えて、やって
もらう。そして、社員にやってもらえる環境を整える。そして、自分は、さ
らに貢献できる仕事に挑戦していく。

この当たり前のことを実践している会社は少ないように感じられます。

”うらやましがられる会社”づくりの実現には、まだまだ、課題も多くあり
ます。しかし、経営に参画しはじめた社員さんともに乗り越えていけると思
います。

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第12号は、プロセスデザイナー遠藤咲子がお届けいたします。
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━━ <編集後記> ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

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